【百姓に学ぶ】~源さんの徒然記~

休みの日にはたまにこんなもの・・(^_^)

「気づいた人は農に向かう」以前漠然と思っていたのですが・・今まさに我が風来には新規就農希望者が沢山やってきます。そんな新規就農希望者に必ず言うのが「農家を目指すな」と言うこと。

「農家ではなく百姓を目指せ」と・・。

農家となると農産物を育てて販売すればいいとイメージが固定化されてしまいます。これからの農家はもっと柔軟でなければならない。それを具体的にあらわしているのが「百姓」です。

「百姓」という言葉は一時期蔑称にあたるということであまり使われなくなりました。しかし個人的にはとても好きな言葉です。

「百姓」の本来の意味は百の姓=百の名字を持つということ。つまり色々な仕事が出来るという意味です。

昔の農家は「田んぼをするなら畑もしろ」「空いている時間は漁に出ろ」「冬は縄を編め」など言われてきました。自然相手の農は天候、気候で何がおこるか分かりません。百姓はそんな自然のリスクを分散しろという教えから生れたのだと思います。

どんなに技術が進んだとしても農業には台風や豪雨、豪雪など自然リスクがつきもの。そして今は流通がすすんだことで他地域と、またグローバル化で他国の農業状況(供給過多による価格暴落)など市場のリスクも大きくあります。

これらの自然リスク、市場リスクは大規模化が進んでいれば進んでいるほどモロに影響を受けます。こと農については大規模単一作物農業は作業効率はいいかもしれませんが、そういった意味では高リスクともいえます。

もちろん国民の食をまかなうという点で大規模化も必要ですので大規模農業が悪いという言うわけではなくむしろ私は必要だと思っています。ただこれから農家を目指す人には大規模単一作はリスクが高く感じます。

小さな畑での多品種栽培は、一見、作業効率は悪いかもしれませんが、自然リスクの分散になり、経済効率という意味で実はとても高くなくなっていたりします。

日本一小さい農家、我が風来では少量多品種で小さい畑に年間50種類ほどの野菜を育ててます。

そして晴耕雨読ならぬ晴耕雨漬けということで晴れた日には畑に、雨の日は漬物を漬ける集中日にしたりとリスクを分散しています。このように百姓的農業は天候によってこちらがフレキシブルにすることで時間の無駄も少なくなります。

人に自然を合わせず、自然に人を合わせる、これも小さく小回りが利く、百姓式農家だからこそ。でも自然に人の都合を合わせるのが本来の農なのかも。

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○菜園生活風来HP

http://www.fuurai.jp/

 

○自著「小さい農業で稼ぐコツ」(農文協)

http://goo.gl/kVtnDW

 

○自著「農で1200万円!」(ダイヤモンド社)

https://goo.gl/vaqFu1

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