おいしい野菜の定義Ⅱ
おいしい野菜、そのヒントはコシヒカリにあります。
稲は毎年のように新品種が次々出てきていますが結局はコシヒカリが残ります。
研究段階では新品種はコシヒカリより食味が高いものがほとんどですし、実際最初は評価は高いです。
そして新品種はコシヒカリの弱点である倒伏しやすいというのもクリアされています。
実はこの倒伏しやすいという弱点がコシヒカリのおいしさの秘訣。肥料をあげすぎると茎が伸びて倒れやすくなるコシヒカリは肥料が抑え気味。
それに対して新品種は倒れにくいので収量を上げるために多肥料になってしまい結果的に消化しきれない肥料分が味を下げてしまうのです。
つまり生命力のある野菜を育てるには肥料を抑えれば抑えるほど、生きる力が出てきて本来の味がしてきます。
ただそこで問題なのは野菜自体、人が食べやすいように品種改良されたものだということ。
まったく肥料分がないとキャベツだったら丸まらなかったりと野菜になりません。
そう、生命力のあるおいしい「もの」を育てるのは簡単でも、生命力のあるおいしい「野菜」
を育てるとなるとこのギリギリの見極めが大切になってきます。
そこが農家の腕のみせどころといったところでしょうか。
見極めつつ収量を増やす方に傾くのか、味を追求するのか。風来では生命力と食味を重視していますので肥料は抑え気味。
そんな意味では風来は小さい野菜が多いかも(^_^ゞ
ちなみに今の野菜は品種改良が進み多肥料とセットになっているのがほどんどです。
そうすると虫害や病気になりやすくなるので農薬も必要になってきます。
甘い野菜を育てるか野菜本来の味を出すよう育てるかは農家それぞれだと思いますが、育てる農家自身、
おいしさの定義をシッカリ持たないといけない時代になってきていると思います。
「うちの野菜は○○で○○だからおいしいよ~♪」とね。