4章 就農に向けて はじめの一歩

農家の付加価値

投稿日:2018年9月25日 更新日:

プロセスを見せる

風来に就農相談に来た子には、農地を探すとか、農業技術をつけるとか就農まで色々とやることはあるけれど、とにかく明日からでも「就農までの道程」というようなタイトルでブログなど書くこと奨めています。農家になるまでのプロセス自体が応援団をつくることになるからです。

この話をする時にいつも話しているのが埼玉にある和菓子屋さんのこと。どら焼きが人気のその和菓子屋さん。ネットショップでどら焼きの売上は全国でもトップクラス。

そのお店が面白いのは新商品を開発するプロセスを公開しているということ。そのお店では例えば「これから究極の抹茶どら焼きを作ります」と宣言します。

宇治の抹茶を取り寄せてみた、北海道○○産の小豆を使ってみたなど試作作りをどんどん見せていきます。「香りは最高だけど・・バランスが・・」と・・ひと月ほどそういったことをブログでアップしていき、時にはお客様の声もとりいれます。

そして「ついに出来ました! 明日から販売開始します」と宣言した時にはもう予約でいっぱいになります。普通は新商品が出来てから告知していくものですが、まさに逆転の発想ですね。

農家最大の付加価値

 

有機JASを通すというもの大事なことかもしれませんが、同じ有機・無農薬であっても有機認証農薬をバンバン使って、有機認証肥料を化学肥料替わりにつかって付加価値をあげるため・・というところもあれば、堆肥から地域のものを使って昔ながらの有機農法で育てている人など様々

どんな想いで育てているか・・そういった想いごとあらわしていくことこそ、小さい農家にしか出来ないことだし、大手がマネ出来ない唯一のものかもしれません。

風来には実店舗がありますが、田舎のため実店舗での売上は正直あまりありません。でもお店に来た人は自由に畑を散策してもらっていいことにしています。

リアルに存在している。そして実際に畑を見てもらう。雑草がこれだけ生えていて、虫もいる・・除草剤、農薬は使っていないとすぐに感じてもらえます(^_^ゞ

農家の最大の付加価値は「農家であること」。そう実感しています。

 

今日から出来ること

新規に就農したいと相談しに来た人に、明日から出来る成功するための就農活動としてブログを書くことを奨めています。

ひとつはプロセスを見せることにより就農活動段階から応援団をつけること、2つ目は言葉にすることによって自分の内面が分かってくることがあります。3つ目は外に情報を発信する、発信能力つけることが出来るということがあります。

プロセスがこれからの時代大切になることは先に書きました。2つ目の言葉にすることにより自分が分かる。

自分のやりたいことは自分が一番分かっている・・それはその通りだと思いますが、言葉にあらわすことで漠然としていた想いが具体的に何をしなければならないか気付くキッカケにもなります。自分はこう思ってたんだ~なんて我ながらハッとすることが多々あります。

そして発信能力をつける。これこそ新規就農希望者に限らず6次産業化を目指す人に必要なものです。

月に一度、有志による有機農業勉強会をしています。ただし内容は栽培方法、栽培技術向上ということではなく近況報告を中心としたものです。

多様化している現代、同じ農家といっても規模も違えば栽培している作物も違います。米、野菜の人もいれば果樹や花卉という人も。ただ共通項としてこれからの農家に必要なのはプレゼン能力ではないか・・そんなことから話すこと、そして傾聴することを中心としています。

人前でプレゼンする。3分で自分のやりたい農業をあらわす。これが出来ないままホームページを作ったり、POPやパンフレットを作っても意味がありません。

逆に「うちはこうだ!」というものを持っていれば、あとはプロにまかせればいいのです。

そしてその姿勢を分かってもらえればやるべきことが見えてきます。

風来の場合、源さんってこういう考えで風来をしているんだな、と分かってくれているお客さんが多くいらっしゃいます。

そんな姿勢を分かってもらえれば新製品を作っても何の躊躇もなく買っていただけますし、また仲間の商品を販売しても源さんが奨めているのだから間違いないだろうと思って買っていただいているよう思います。

-4章 就農に向けて はじめの一歩


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風来(since2000年4月)は30aの畑と小さなハウス4棟という自他供に認める「日本一小さい専業農家」です。野菜は足音を聞いて育ちます。目の届く範囲だからこそこだわれることがあります。

自著に「小さい農業で稼ぐコツ」(農文協)、「農で1200万円!」(ダイヤモンド社)あり

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