栽培技術

無農薬野菜は安全か?

投稿日:2018年9月28日 更新日:

安全の証?

虫食いのある野菜は安全の証・・農家なる前、また農家なりたての時はそう思ってました。農家になって一番最初に無農薬で育てたのが白菜。あとで知ったのですが、白菜は無農薬で育てるのが一番難しい野菜。そのとおり、まさに虫食いですけすけのまるでレースのカーテン状の白菜が畑一面に・・。

その時は土がやせているからこうなるに違いないと堆肥や有機肥料をこれでもか~というくらい施肥したのですが、やればやるほど虫食いがひどい状態になりました。

 

←見るも無残な初期の頃の白菜

 

 

 

 

 

 

そんな時にすぐ脇にある、こぼれ種で肥料のないところで育った白菜はまったく虫食いがなく、そこから肥料(窒素分)が少ない方が虫が寄ってこないのではないのではと思案。それからは肥料を抑えて育てることにしました。その結果虫食い害は激減しました。

常識を疑う

野菜を育てるのにもっとも必要とされているのが窒素・燐酸・カリ(理科で習いましたよね)中でも窒素は野菜を大きくするのに不可欠とされています。

それなのになぜ肥料をあげればあげるほど虫がよってくるのか・・それは成長に必要分以上に窒素過多になると害虫の好む「アミノ酸」や「アミノ酸アミド」が野菜の体内で発生して害虫がよってくるというのがあります。

そしてアミノ酸が作られる過程で細胞壁を作るのに必要な糖類が使われ、結果として細胞壁が薄くなり、病気をよびこんだり、また害虫耐性もなくなります。

日本では、「農薬取締法」があるため農薬に関しては、使用制限など規制されていますが、肥料に関しての使用限度については規制はありません。よかれと思い、野菜を大きくしようと肥料過多になる、そうすると病害虫を呼び込み、対処療法として農薬を使うという悪循環がおこっています。

さらに野菜が吸収しきれない窒素分は土壌の汚染につながります。

日本ではあまり問題になってませんが、EUでは、飲料水を地下水に依存している国も多く、複数の国が共有している河川もあるため1991年に地表水および地下水が汚染・富栄養化されるのを削減・防止することを目的とした「農業起源の硝酸による汚染からの水系の保護に関する閣僚理事会指令」が制定されました。日本でも法律で取り締るとまでいかなくても、まずは多肥料の害の認識が広まればと思います。

あらたな安全基準

また有機肥料であってもよかれと思ってやりすぎると窒素過多になります。窒素過多は人間でいうとメタボ状態。虫や病気を引き寄せやすくなります。

また残留窒素(硝酸態窒素)の比率が高い野菜はブルーベビー症候群を引き起こしたりと人体にもよくないことが分かってきました。

EUでは野菜によって硝酸態窒素含有の上限が決められてきて、その基準をこえるものは流通できないようになってます。

日本は酸性土壌が多く、雨も多いため肥料が効きにくいということもあり肥料は多めに施肥するようになりがちです。

残留窒素の多い野菜はエグミがあり、日持ちもしない特徴があります。

肥料を抑えて虫をよせつけない野菜は抗酸化作用も高くずっしりしていて細胞ひとつひとつがギュっとしまった感じでエグミのないのが特徴です。

これからは農薬の問題だけでなく、残留窒素の問題もクローズアップされていくべきだと思います。

Nayuta / Pixabay

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管理人 源さん

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風来(since2000年4月)は30aの畑と小さなハウス4棟という自他供に認める「日本一小さい専業農家」です。野菜は足音を聞いて育ちます。目の届く範囲だからこそこだわれることがあります。

自著に「小さい農業で稼ぐコツ」(農文協)、「農で1200万円!」(ダイヤモンド社)あり

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