農の価値

どっちが不自然

投稿日:2018年9月29日 更新日:

汚いのはどつち?

先日能美市のピーアール事業ということで電通の方がこられました。以前汐留の本社の方へ呼んでいただいたこともあって、その時のこと思い出しました。その時は飛行機で行ったのですが、直前に水遣りを忘れたことに気付き革靴のまま畑へ。

急いでいたのでそのままバタバタと飛行機にのって・・

そして羽田空港について、足元を見ると革靴に土が・・フト「なんと汚く、不似合いで、不自然なんだ」と思ってしまいました。

その時にハタと気付いたのが土が不自然と感じることこそ不自然ではないかと思い直しました。

今、子供もそして大人でも土を汚いと思う人が増えているといいます。でも考えてほしい。土がないと人は生きていけないのだということを。

すべての元

食の源はすべて土から。野菜や稲はもちろん家畜のエサだって土がないと出来やしない。

土を汚いものと思ってしまう社会。真の意味での生活力では本当に脆弱になっているよう思います。

土を汚いと思う感覚が出てきた頃から日本の行き過ぎた清潔社会が始ったように思います。そして菌をとことん嫌っている社会。

今、公共施設にいくとどこにでもおいてあるのが消毒液のポンプ。病院には必要かもしれませんが、果たしてここまでする必要があるのでしょうかと思ってしまいます。

私には常在菌を殺して抵抗力を低くしているようにしか思えません。今の清潔癖の行き着く先はジェノサイド(殲滅)です。

元々日本人は菌とうまく付き合ってきました。腐敗ではなく発酵へ。ジェノサイドではなく共存へ。

抗生物質ペニシリンは発見当初、夢の薬といわれました。しかし数年もするとペニシリンに対する耐性を新たに獲得したペニシリン耐性菌が出現しました。ペニシリン耐性菌は抗生物質の無秩序な濫用が生み出したものと言われています。あらたな抗生物質も出てきましたが、それに対する耐性菌も出てきてまさにイタチごっこ。それどころか以前より強力な菌が出てきました。

科学の目ももちろん大切ですが、私達は自然に対してもっと謙虚になるべきではないでしょうか。

共存社会

日本の発酵食品文化はカビとの共存からうまれきました。ぬか漬けも日本ならではの智恵。最近はぬか床をもつ家庭もほぼほぼないですよね

知恵は先人たちの経験から生まれたものです。言い換えれば先人達の犠牲の上になりたってきたものです。

私自身農家に対して土に対する考え方が変わってきました。土に触れることが少なくなった現代だからこそこうなってきたのかもしれません。土に触れることで自然に対する謙虚さが生まれてきます。

そういったこと伝えていくのもこれからの農家には必要なのだと思います

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風来(since2000年4月)は30aの畑と小さなハウス4棟という自他供に認める「日本一小さい専業農家」です。野菜は足音を聞いて育ちます。目の届く範囲だからこそこだわれることがあります。

自著に「小さい農業で稼ぐコツ」(農文協)、「農で1200万円!」(ダイヤモンド社)あり

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