智恵の教室

草むしりセラピー

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発想の転換

10の売上を12、13にするなら今の延長線上の考え方でいけるかもしれません。農業の場合だと農地を広げるもしくは効率を上げて収量を上げるなどなど。しかし10の売上を100にしようとすると元からの発想を転換する必要があります。

我が風来の耕地面積は30アール、普通に育てて普通に市場に出していてはとても食べていけません。そんなことから直売比率を高めたり、漬物加工をしてきたのですが、農のもっている可能性はもっとあると実感し実践しています。そしてそれを最初に体現させてくれたのが雑草です。

無農薬栽培農家にとって雑草、特に春夏の雑草は悩みの種。そこである時、お客さんを中心に「草むしりを手伝ってくれませんか?」と呼びかけたところ5人参加してくれました。でも鎌で手を切らないか、ケガなどしないかなどハラハラしっぱなし、お礼にこちらでお茶やお菓子など用意して・・と終わったあとは気疲れしてしまいお手伝いを募集するというのも難しいものだと思いました。

しかしやるまでは億劫な草むしりですが、やりだすと目の前の草に集中して悩みを忘れられたり、また新商品や日記のアイディアも浮かんできます。それなら、ということで今度は「草むしりさせてあげます」と呼びかけました。

そうしたところ以前の三倍以上の人が来てくれました。しかもすすんで来てくれているので効率のいいこと。鎌や長靴も持参で作業風景も楽しそう。さすがにお金まではいただかなかったのですが、お菓子や飲み物も持ち寄り。作業が終わったあと自分達で持ち寄ったお菓子をシェアして食べ、満足そうに「源さんまたやってね~」と帰っていかれました。その時は「草むしりセラピー」としてお金がとれるのではないかと本気で思ったくらいでした(笑)

智恵が最大の付加価値に

風来では毎年4月・5月限定で苗の販売をしています。当初の目的は「都会の方に農の理解を深めてもらうには実際に食を育ててもらうのが一番」ということでした。

ということで最初はキッチンガーデン出来るハーブ苗が中心だったのですが、意外なことに地方の方から多くの注文もいただき、野菜苗も販売することに。北海道や沖縄など送料が1800円もかかるのにもかかわらず買っていただける方も結構いらっしゃいます。

苗自体の価格は近所のホームセンターさんで販売しているものの倍。地方だったら近くにホームセンターがあるだろうに、なぜ倍の値段の苗をしかも送料を払って買ってくれるか? 売っておいて何ですが、一度お客様に聞いたことがあります。そうすると「風来さんで苗を買ったら、育てていて何か分からないことがあれば教えてくれるだろうから」という答えが返ってきました。

確かに苗を購入された方からメールでの問い合わせが多く、時にはアブラ虫のドアップの写真が添付されていて「これ何ですか?教えてください」なんてことも。また成長具合の報告も沢山いただいています。

春先の畑作業の忙しい時期にお答えするのも大変なこともありますが、そうやって質問や、報告していただいた人はほぼ100%風来の野菜や漬物のお客さまにもなっていただけています。農家が当たり前だと思っている智恵は今だからこそ貴重なのだと実感しました。

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<span class=”huto”>小さい農業のはじめ方(自著になります)</span>

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風来(since2000年4月)は30aの畑と小さなハウス4棟という自他供に認める「日本一小さい専業農家」です。野菜は足音を聞いて育ちます。目の届く範囲だからこそこだわれることがあります。

自著に「小さい農業で稼ぐコツ」(農文協)、「農で1200万円!」(ダイヤモンド社)あり

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